響灘ビオトープだより

響灘ビオトープだより vol.29

◆そろそろ恋の季節です

もうすぐ春がやってきますね!
響灘ビオトープのアイドル☆カヤネズミも動きが活発になってきました。
そわそわカヤネズミ.JPGのサムネイル画像のサムネイル画像

そろそろおうちをきれいにして、春を迎える準備をしよう!
ということで、お掃除を決行♪
おうちのお掃除.JPGのサムネイル画像

床材の木のチップは、新しいものに取り換えます。
今回のお掃除では、繁殖がしやすいようにオスとメスをペアにしてお引越し完了。
草を入れてバッチリ.JPGのサムネイル画像

カヤネズミ界ではそろそろ恋の季節が近づいています。
今年はどのくらいのベビーが誕生するのか楽しみですね。


★ちょこっとカヤネズミの生態観察★

草があったら登っちゃう.JPGのサムネイル画像 こんなとこまで登っちゃう.JPGのサムネイル画像
本当は夜行性のカヤネズミ。
ここのところ暖かい日が続いて、カヤネズミたちは昼間も元気です。

シッポはこう使うの.JPGのサムネイル画像
カヤネズミのシッポづかいがよく表れてる写真です。
体重が軽いから、草の上でもトコトコ歩けちゃいます。
よく見るとしっぽを巻きつけてバランスを取ってますね☆

こんなふうにも使えるの.JPGのサムネイル画像
2本足で立つときの支えにも...!!
カヤネズミの長いシッポにはこんな役目もあるんですねぇ♪


◆コアジサシって知ってますか?
野生生物の楽園、響灘ビオトープでは2月20日(日)に、「コアジサシのデコイ作り」イベントを開催しました。
「コアジサシ」?「デコイ」?...なに?
と思われた方。
決して響灘ビオトープだけの専門用語ではありません (*´pq`)
では、ちょっとご説明...。

コアジサシ(小鯵刺)
 ☆チドリ目カモメ科の鳥
コアジサシ.JPGのサムネイル画像 愛のプレゼントコアジサシ.jpgのサムネイル画像
飛翔.jpgのサムネイル画像

◎ 4月~5月に繁殖地を求めて響灘ビオトープ付近に飛来する。
   環境省レッドリストで絶滅危惧Ⅱ類、種の保存法で国際希少野生動植物種に指定されている希少種。


◎ 砂礫地(されきち)(砂浜や小石の河原)に降り立ち集団で繁殖する。
響灘ビオトープ近隣の埋立地では数年前まで集団繁殖をしていたが、環境変化などの理由から現在では大集団での繁殖は見られない。

◎ ホバリングしながら狙いを定め、急降下して水に突入し、小魚を捕らえる食性に由来して「鯵刺(あじさし)」の名前がついたといわれている。

デコイ 語源【de kooi】(オランダ語で、鴨の囮の意)
 ☆カモ猟などで、おとりとして使われる実物大の鳥の模型。
デコイ.JPGのサムネイル画像 鳥目線デコイ.JPGのサムネイル画像

◎ 響灘ビオトープが人工的に整備している砂礫地(されきち)に設置。

◎ 響灘ビオトープに飛来するコアジサシに「仲間がたくさんいる!」「ここは安全なんだ!」と思ってもらい、繁殖活動を促すもの。

このように、コアジサシは国際的に保護しなければならない種で、
コアジサシの繁殖場所を増やそう!!
というのが、今回行われた「コアジサシのデコイ作り」の目的なのです。
デコイの素材は発泡スチロール。
あらかじめ大まかな鳥の形に切ったものをご用意しました。
なんとなく鳥のかたち.JPGのサムネイル画像のサムネイル画像

この状態から成形スタート!
紙やすりは目の粗いものと、目の細かいものを上手に使い分けます。
紙やすりで鳥のかたちに.JPGのサムネイル画像 紙やすりで鳥のかたちに2.JPGのサムネイル画像

小さなお子さんも楽しんで形をつくってくれました☆
くびれの部分もしっかりと..."p(・ω・*q)
とっても上手.JPGのサムネイル画像

こうして、だんだん鳥の形に!
きれいな形.JPGのサムネイル画像

スタッフの間では「一人1個か、多くて2個くらい作成するだろうね~」
と思っていたら、
皆さん、早いっ...!!
多く作られた方では、一人で5個くらいコアジサシの形を作って下さいました♪
たくさん作ってくれました.JPGのサムネイル画像

かたちができたら、台座をつけて色塗り作業へ (っ`・ω・´)っ
台座つけ.JPGのサムネイル画像 こんな感じに.JPGのサムネイル画像

台座の裏に自分の名前を書いて...
名前を書こう.JPGのサムネイル画像

下地のスプレーはスタッフがお手伝い☆
スプレーで下地を塗ります.JPGのサムネイル画像

黄色いくちばしに黒いあたま、背中の部分は灰色に塗っていきますヽ(*'-^*)。
見本を見ながら.JPGのサムネイル画像 職人さんみたい.JPGのサムネイル画像
真剣に.JPGのサムネイル画像 特徴が出てます.JPGのサムネイル画像

最初はなんとなく鳥の形だったものが、あという間にコアジサシになりました!
完成品1.JPGのサムネイル画像 完成品2.JPGのサムネイル画像

この「デコイ」という実物大模型、
たくさん置けば置くほど鳥は「仲間がたくさんいて安心!!」という気持ちになって、
その場所に降り立つ可能性が高くなるそう...!

今回、28名の参加で、計29羽ものコアジサシのデコイを提供していただきました!
これなら飛来したコアジサシが上空から見ても「仲間がいる!」「安心だ!」と思えるでしょうね♪
参加していただいたみなさん、本当にありがとうございました!!

外敵から身を守るため、大集団で繁殖するコアジサシ。
より安心して降り立ってもらえる環境を作るため、今後もたくさんのデコイを必要としています。
次回の「コアジサシのデコイ作りイベント」は

   3月1日(日) 10:00開始~12:30終了

の予定です。
まだ参加定員に余裕がありますので、興味のある方は是非お申込み下さいね(○^ω^○)
そして、
2月20日(日)と次回3月1日(日)の「コアジサシのデコイ作り」でご提供いただいた皆様の作品は、
3月29日(日)に開催する、ボランティアイベント

「コアジサシの子育て支援 営巣地の清掃とデコイ並べ」


で、響灘ビオトープの砂礫地(されきち)に設置します。

皆で繁殖地を清掃し、ご自分が作ったデコイを直接砂礫地(されきち)に並べてコアジサシの繁殖に貢献するのもイイですね!!
もちろん、「営巣地の清掃とデコイ並べ」のみのご参加も大、大、大歓迎です!!

   
3月29日(日) 10:00開始~11:30終了  の予定です。

参加申し込みは不要ですので、是非お気軽に足を運んでみてくださいね!!


◆福岡県立八幡高等学校 SSH(スーパーサイエンスハイスクール)
文部科学省が指定する「SSH(スーパーサイエンスハイスクール)」。
未来を担う科学技術人材を育てることをねらいとして、理数系教育の充実を図る取り組み。
「科学への夢」
「科学を楽しむ心」
をはぐくむ事業なのです。
福岡県では現在、8校がこのSSH事業の指定校となっています。
福岡県立八幡高等学校では1月31日(土)にSSH成果発表会が行われ、生物班が取り組んだ校内の池「英知の泉」の1年間にわたる水質調査の成果も発表されました。
大変興味深いのは、水の浄化方法として響灘ビオトープに侵入、生息している要注意外来生物であるジャンボタニシを水質浄化の実験材料に使用したところです。
ジャンボタニシ.JPGのサムネイル画像 ジャンボタニシ 卵.JPGのサムネイル画像

大変な繁殖力と雑食性で、日本中の水辺の生態系に影響を与えている外来種ですが、そのような使い方を考えるとは!
高校生の皆さんは考え方が柔軟です♪
今後とも、環境と生物の関わりについて研究していただき新たな技術開発に繋げてほしいですね!!

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